【FP解説】ライフプラン シミュレーション徹底比較|無料の簡単ツールおすすめ3選と使い方のコツ

将来の家計をざっくりと把握したい方には、無料で使える「簡易ツール」がおすすめです。
ネット上で気軽に使えるのがメリットですが、さまざまな種類があるので、どれを選んだらよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ライフプラン シミュレーションに最適なツールをFPの視点で徹底解説します。人気の無料ツールの使い方やメリット・注意点、FP相談への活用法も具体的に紹介します。
- 1. ライフプラン シミュレーションツールとは?
- 1.1. 「簡易ツール」とは?
- 2. 2025年最新版|おすすめ簡易ツール3選
- 2.1. 3つの無料ツールを比較
- 2.2. 【日本FP協会】ライフプラン診断|初めてでも安心!定番ツール
- 2.3. 【りそな銀行】ライフプランシミュレーション|ユーザー目線の実用的ツール
- 2.4. 【金融庁】ライフプランシミュレーター|手軽でも正確!信頼性も高い
- 3. FPが実際に使ってみた感想
- 4. 使い方のコツ|目的別に使い分ける
- 5. 簡易ツールを使うときの注意点
- 6. FP相談でさらに精度を高める方法
- 7. どのタイミングで簡易ツールを使う?
- 8. まとめ:簡易ツールは「きっかけ作り」にぴったり
ライフプラン シミュレーションツールとは?
ライフプラン シミュレーションツールとは、将来の家計を見える化し、今後の資金計画を立てるために役立つツールのことです。
近年、ライフプラン シミュレーションを重視する流れもあり、多くの金融機関や公的機関がライフプラン シミュレーションサイトを設けています。
無料で自由に使えるサイトやアプリへ、パソコンやスマホからアクセスして、年収・支出・貯蓄などの基本情報を入力すれば、将来お金がいくら必要になるかを確認できます。
ライフプランシミュレーションツールには、手軽に利用できる「簡易ツール」と、より正確な結果が得られる「詳細ツール」があるので、目的に応じて使い分けるのがおすすめです。

簡易ツールは「とりあえず試しに使ってみたい」「すぐに結果が知りたい」という方に向いています。
「簡易ツール」とは?
- 無料・登録不要。使いたいとき、すぐにシミュレーションできる
- 入力項目が少なく、誰でもスムーズに入力できる
- 繰り返し使えて、結果がすぐに出る
簡易ツールは、手軽に使えるのが特徴のシミュレーションツールです。入力項目が少ない分、何を重視しているかによってツールごとに特徴があり、入力項目がそれぞれ異なります。
どのツールを選んだらよいか、わからない場合は次の章で紹介する「おすすめ簡易ツール」を参考にしてみてください。
2025年最新版|おすすめ簡易ツール3選
この章では、FP(ファイナンシャル・プランナー)の視点で選ぶ、2025年最新版のおすすめ無料ツールを3つ選び、比較・解説します。
3つの無料ツールを比較
| ツール名 | 特徴 | 向いている人 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 日本FP協会「ライフプラン診断」 | 選択式で数字入力の必要なし。わかりやすいグラフで将来の家計を視覚化 | 初めてシミュレーションを試す人 | 操作が簡単、すぐに結果が出る | 簡易ツールのなかでも入力項目が少なめ、正確性を求める方には不向き |
| りそな銀行「ライフプランシミュレーション」 | 操作性や手軽さを重視しつつ、詳細な項目も入力可能。より正確な計算ができる | 将来のライフプラン全体を手軽に、ある程度正確に計算したい方 | ライフイベントや自身の希望を比較的詳細に反映できる。結果が見やすく、満足感が得られる | 入力項目は多め。ある程度家計を把握していないとツールの良さを活かせない。 |
| 金融庁「ライフプランシミュレーター」 | 正確で具体的な計算が可能。とくに住宅ローンや収入は細かく入力できる。信頼性も高い。 | 家計を把握している方で、より正確に計算したい方 | 現在の家計状況等を詳しく入力できる。正確なシミュレーションが可能 | 入力項目が多く、事前に家計の把握が必要。結果画面がシンプルでアドバイス少なめ |
それぞれのツールについて、詳しく見ていきます。
【日本FP協会】ライフプラン診断|初めてでも安心!定番ツール

日本FP協会「ライフプラン診断」の内容は?
日本FP協会が提供する「ライフプラン診断」は、最小限の入力で将来の家計状態を「見える化」するツールです。家計の細かな数字を入力する必要が無く、選択方式でシミュレーションができます。ライフプランシミュレーションを初めて行う方におすすめです。
使い方・操作感
年齢・家族構成・現在の貯蓄額など、9項目の質問に対して選択式で回答します。入力後はすぐに結果が表示され、グラフで将来の収支状況が確認できます。
得られる結果
グラフでは、将来の収支状況を一目で把握でき、「退職金受け取り」や「年金開始」などお金に関するイベントがわかります。また、収支に関して特に注意が必要な年齢も表示されます。
これらにより、どの時期に家計にピンチが訪れるのかがわかり、「今の貯蓄ペースで足りるのか?」の目安がわかります。グラフの後には家計改善のアドバイスも付いているので、家計を見直すときの参考になります。
メリット
日本FP協会のシミュレーションは、とにかく結果が出るまでのスピードが早いのが特徴です。何度でも条件を変えて試算できるので、「この場合はどうなる?」など、さまざまなパターンを計算することができます。
結果画面の「くらしのワンポイント知識」では、お金に関する知識向上に役立つ情報が載っています。気になる項目があれば、チェックしてみるとよいでしょう。
デメリット
入力項目が少ないので、個別の状況に最適化することは難しいでしょう。そのため、結果に違和感を感じる可能性もあります。
また、シミュレーション結果には、具体的な収支額や貯蓄額は載っていません。あくまでグラフで大まかな数字を確認することになります。
おすすめの使い方
今までシミュレーションをしたことが無い方で、お金のことを具体的に考えてみたい方が最初に使うツールとしておすすめです。
また、FP相談の「予習」として利用してみるのもひとつの方法です。結果をもとにFPに相談すると、詳細プランの作成がスムーズになります。
💬 FPコメント

入力~結果表示までの時間が短く、何度でもやり直せるのがメリットです。さまざまなパターンを試算して、収支に違いが出ることを確認してみるのもおもしろいですよ!
【りそな銀行】ライフプランシミュレーション|ユーザー目線の実用的ツール

りそな銀行「ライフプランシミュレーション」の内容は?
りそな銀行が提供する「ライフプランシミュレーション」は、より詳細なシミュレーションが可能なツールです。質問項目は多岐に渡り、ユーザーに寄り添った設計となっているのが特徴です。
使い方・操作感
自身の年齢・家族構成・現在の貯蓄額などの基本情報に加え、住宅ローンや子どもの教育費など、具体的な数値を入力します。とくに教育費に関しては、子どもの進路を選択できるので、公立・私立の違いによる教育費の差をシミュレーションに反映することができます。
後半部分では、セカンドライフやライフイベントに関する質問もあります。
得られる結果
入力後はすぐに結果が表示されます。見やすいグラフで年齢ごとの収支状況が確認できるほか、10年ごとの収支グラフや貯蓄額推移グラフも別で見ることができます。シンプルながらも分かりやすいアドバイス付きです。
ライフイベントやセカンドライフなどを回答することによって、自身の生き方や希望が反映されやすくなっている点も特徴的です。
メリット
りそな銀行のライフプラン シミュレーションは、全体的にユーザーが使いやすいに設計されているのが特徴です。操作が簡単で、表示も見やすく、親しみのあるテイストは女性好みのデザインかもしれません。
また、入力項目のバランスがよく、ライフイベントやセカンドライフなど、現在の状況だけなく、予定や希望が考慮される仕組みは他の簡易ツールでは見られない点です。
デメリット
家計の現状を入力するため、家計をある程度把握しておく必要があります。将来の希望や計画についても、考えをまとめておかないとスムーズに入力できないかもしれません。
また、年収以外の収入や支出に関する入力が少なく、保険や資産運用に関する項目もありません。これらの項目を入力しないことで老後の生活費や貯蓄額などに影響する可能性があります。
おすすめの使い方
複雑な入力項目はありませんが、シミュレーションに必要な項目がバランスよく入力できるので、より正確なシミュレーションが行えます。アドバイスを見て、家計改善の参考にしてみるのもよいでしょう。
ただし、デメリットでもお伝えしたとおり、収支や保険、資産運用などの項目がないため、将来の貯蓄額などが変わってくる可能性があります。結果に違和感を感じた場合は、詳細ツールなどで再計算する必要があるでしょう。
💬 FPコメント

ユーザーの思いを反映させようとする「こだわり」が感じられるツールです。たとえば「旅行の予定」が「国内」と「海外」で分かれていたり、「ペットの飼育予定」などはユニークな項目です。
【金融庁】ライフプランシミュレーター|手軽でも正確!信頼性も高い

金融庁「ライフプラン シミュレーター」の内容は?
金融庁が提供する「ライフプラン シミュレーター」は、より正確なシミュレーションが行えるツールです。信頼性が高く、正確に入力できれば、実感に近いシミュレーション結果が得られます。
使い方・操作感
世帯人数・年齢・職業などのほか、住宅ローンや収入に関する項目を詳しく入力することができます。
たとえば、65歳以降も働く場合などは「継続収入」欄に入力が可能ですし、「定期的な支出」や「一時的な支出」として、個別の状況を細かく入力できるようになっています。
得られる結果
収支を詳細に入力できるのが特徴で、より正確なシミュレーションが可能です。結果はグラフで端的に示され、アドバイスは他ツールと比較してシンプルです。
メリット
金融庁が提供するツールなので、信頼性が高く、どちらかと言うと「詳細ツール」寄りです。とくに住宅ローンや収入、支出を具体的に入力できるので、より正確なシミュレーションが実現できます。
デメリット
入力項目が多めなので、事前に家計を把握しておく必要があります。また、入力箇所が多い分、入力に工夫が必要な場合もあるでしょう。
たとえば、iDeCoやNISAで受け取る予定のお金、学資保険の満期金などは一時収入欄に入力する必要がありますし、年金で受け取るなら継続収入欄に入力します。
詳細ツールでもそうですが、ひとつの項目にいくつかの要素を足して入力することで、より具体的なシミュレーションができるのですが、その判断が個人では難しい場合があります。ライフプランシミュレーションに金融知識やスキルが必要なのは、これが理由です。
また、シミュレーション結果はグラフがメインです。アドバイスがシンプルなので、自分でグラフを読み解き、対策を考える必要があるでしょう。
おすすめの使い方
詳しくシミュレーションができるので、今後、保険加入や金融商品を購入する際にシミュレーション結果が役立ちます。
たとえば、「この年齢までに○○万円必要なので、金融商品は何を選べばよいか」などといった質問ができるようになります。
💬 FPコメント

詳細ツールにも通じる、正確なシミュレーションができそうです。使いこなすにはスキルや知識が必要かもしれません。
FPが実際に使ってみた感想
FPとして3つのツールを実際に使ってみました。下の表は、FPの実体験をもとにした比較結果です。
| 比較項目 | 日本FP協会 「ライフプラン診断」 | りそな銀行 「ライフプランシミュレーション」 | 金融庁 「ライフプランシミュレーター」 |
|---|---|---|---|
| 入力の手軽さ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
| 見やすさ・グラフのわかりやすさ | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
| 信頼性 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ |
| 再現性(※) | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
| FP相談との相性 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
入力の手軽さは日本FP協会のライフプラン診断です。選択式なので直感的に答えやすく、すぐに結果が表示されます。時間がかからない分、何度でもやり直せるのもメリットです。
グラフが分かりやすく、全体的に見やすいのは、りそな銀行のライフプランシミュレーションです。シンプルながらもおしゃれなデザインで、安心感があります。
信頼性や正確さを求めるなら、金融庁のライフプランシミュレーターがよいでしょう。ひとつひとつの項目を詳しく入力する必要がありますが、それだけ正確なシミュレーションが可能になります。
ツールの使いやすさは、個人の好みに因るところが大きいので、実際に使って比べてみるのもおすすめです。
使い方のコツ|目的別に使い分ける
3つのツールは、それぞれ強みが異なります。
- 手軽さ重視、手軽にやってみたい → 日本FP協会「ライフプラン診断」
- 大まかに将来の収支を計算してみたい → りそな銀行「ライフプランシミュレーション」
- より正確なデータが知りたい → 金融庁「ライフプランシミュレーター」
どのツールも、「まずは全体像をつかむ」ために非常に役立ちます。「現実的で実行可能なライフプラン」を作る第一歩になるでしょう。
💬 関連リンク
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▶ シミュレーション結果の見方や改善のコツを知りたい方へ
→ ライフシミュレーション結果の読み方と家計改善の具体策
🧭 FPに相談して本格シミュレーションを希望する方へ
→ オンライン相談はこちら(全国対応)
簡易ツールを使うときの注意点
簡易ツールは手軽に使える反面、入力項目がツールによって異なります。そのため、使うツールによって結果がズレるのも簡易ツールの弱点です。
たとえば、以下のような点は入力ができなかったり、単純化されている場合があります。
簡易ツールは入力項目が単純化されているため、細かな条件を入力することができません。
たとえば、現在は主婦(主夫)であっても、数年前まで会社員をしていた方などは、この条件が入れられなければ、将来受け取る年金額に大きな違いが出てきます。
簡易ツールで計算する以上、致し方ない点ではありますが、将来の家計状況に近い状況が計算できるかというと、場合によってできない場合があることも理解しておく必要があるでしょう。とくに老後以降のシミュレーション結果に影響が出ると、老後生活に必要なお金の計算が狂ったりするので注意が必要です。
また、ライフプランシミュレーションでは、配偶者の死亡や病気で働けなくなった場合など、万が一が起こることを想定してプランを作成しますが、簡易ツールでは計算することができない場合がほとんどです。

簡易ツールで正確にシミュレーションするのは難しいってことでしょうか。

簡易ツールでも現実に近いシミュレーションができる場合もありますが、結果に間しては「目安」として参考にするとよいでしょう。
FP相談でさらに精度を高める方法
簡易ツールで計算した結果や感想をお伝えいただければ、FPオフィス CRASSULAにて、具体的なライフプラン シミュレーションをご提案することが可能です。
FPがお客様へのヒアリングを行った上で、家計の状況を再計算いたします。また、下記のご要望にも応じます。
FPがヒアリングを行った上で、より精密な計算ができるツールで分析すると、簡易ツールでは見えなかった課題も見えてきます。

まずは簡易ツールで「ざっくりとした目安」を計算して、家計の不安を洗い出すのもひとつの方法です。その後で、FP相談に進むと将来の不安がスッキリ整理できます。
どのタイミングで簡易ツールを使う?
簡易ツールは「まず全体像をつかむ」ための手段です。入力項目は少なくても、将来の家計状況を確認することができるので、将来の家計に不安が生じたときに使ってみましょう。
- 将来の大まかな資金をイメージしたいとき → 簡易ツールで計算
- 住宅購入・教育費・老後設計など具体的にイメージしたいとき→ 詳細ツールで計算、FP相談
住宅購入や教育費の準備など、将来大きなお金が動く場合は特におすすめですが、このようなことが無かったとしても、自身のマネーライフを考えるためにも日ごろから使い慣れておくのが理想です。
シミュレーションを使ったことが無い方であれば、まずは無料の簡易ツールでざっくり試してみて、シミュレーション結果に不安を感じたら、詳細ツールで再計算してみましょう。詳細ツールが使いこなせるようになれば、家計の管理は十分にできている状態です。
詳細ツールの入力方法がわからない、シミュレーション結果に自信がないときや違和感を感じるときは、FPに相談してみるのもひとつの方法です。
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[FPに相談して本格シミュレーション]
まとめ:簡易ツールは「きっかけ作り」にぴったり
ライフシミュレーションは、未来の家計を「見える化」する大切な第一歩です。
無料の簡易ツールを使えば、「今のままで足りるのか」「どの時期にお金が必要になるのか」をざっくり把握できます。
ただし、簡易ツールでわかるのはあくまで「目安」です。実際の家計には、住宅ローン、教育費、保険、投資など、さまざまな要素が関わります。
そのため、ツールで不安を感じたら、次は専門家の力を借りるタイミングです。
FPオフィスCRASSULAでは、あなたの家計データや将来設計をヒアリングした後、シミュレーションを行います。
将来への不安を数字で「見える化」して「現実的で、実行可能なライフプラン」を一緒に考えるので、簡易ツールで気づいた「将来のお金の不安を、しっかり整理したい」方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
📌 まずは無料ツールで方向性を確認 → FP相談で「具体的な答え」と「お客様が安心して行動できるサポート」を。
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